10月16日(二度目の告知)
2006年 12月 25日

リアルタイムな私は今日もノイトロジンを求めて病院通い、今日は注射だけなのでそのまま仕事に行こうとスーツ姿にコートを抱えて、処置室へ
看護婦 「あら、今からお仕事なんですか?」
私 「はい、終わったら直接行こうと思って」
普段、病院へ来るときはノーメークにジーンズ、ヅラも面倒くさいので帽子にマフラーという、いでたち、違うの、それは私の仮の姿よ、いつもの私はこうなのよん、フフン♪~と言う感じで注射をうってもらい、そそくさと仕事にむかった。

本日の請求額 腫瘍内科 4,130円(ヤッパリ高いよノイトロジン)
今日は10月16日の2度目の告知の話です。
いつもの様に、私と夫を診察室で待ち構えるドクターフット・・・今度こそ、この瞬間に全てが白日の下に晒されるのだ。
Dr 「では診察しますので、上半身脱いで、ベットに横になってください」
エ・・・まずは告知じゃ無いの?・・・チョット拍子抜け、仕方なく、腐ったバナナ色に腫れあがった乳を診察してもらう。
Dr 「うーん腫れてますねぇ、痛みますか?」
私 「はい、かなり痛みます」
Dr 「では痛み止めを処方しておきましょう、はい良いですよ、着替えてください」
セッセと着替えてドクターフットの前に再びスタンバイ、今度こそ・・・カルテを見つめるドクターフット、ほんの1,2分の間が辛い
Dr 「実は、悪い物が見つかってしまいました」

私 「・・・・・・・やはり乳癌なんですね」
Dr 「そうです、間違いありません」
実に2度目の告知も淡々としたものだった、多分こういう場面では、医者は感情を表してはいけないと教えられているのだろう。
それにしても、告知を診察の後回しにするとは、ドクターフットも言いづらかったのだろうか、サンダーバードの人形のような表情のドクターフットにも五分の魂が宿っていたか・・・って今まで散々お世話になって何を言うか私!
まぁ、覚悟はしていた、私に限って何も無く終わるはずは無い。
「もしかしたら」と言う希望を持ちそうになる自分を、ひたすら戒めて来た。
私 「分かりました」
1度目の時の様に、取り乱したりしない、喪失感と脱力感を必死に隠す。
Dr 「それでは、今後の治療なのですが、○○さんの場合、センチネルリンパ節生検が可能だと思われますので、主治医が私からセンチネルの専門医であるY先生に変わる事になります。今日はY先生がいらっしゃるので、一度出て待合室でお待ちください、カルテを回しますので」
私 「分かりました、今までありがとうございました」
Dr 「ではお大事に」
さらば、ドクターフットよ、一度で良いから、足ツボ、グリグリして欲しかったよ・・・(嘘だけど)

再び待合室で待つこと30分あまり
私 「パパ・・やっぱり乳癌だったね」
夫 「大丈夫だから、まだ初期だよ、心配いらないからね」
何か言って、ここで夫を泣かせても、私が虐めているみたいだから、それ以上は何も言わなかった。
乳癌なんだ・・・私が初めて病気を自覚し受け入れた瞬間であった。
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by yuki_yukimin
| 2006-12-25 23:39
| 告知